■屋根に施された塗料の劣化は、外壁よりも速い
建物の一番高い場所にあり、直射日光や雨風・雪・台風などの外的要因から受けるダメージも外壁の比でない屋根。
そのためここに施した塗料が劣化してしまうと、建物の耐久性はたちまち低下してしまいます。
しかし屋根はご自身での確認が難しく、屋根に登るのも危険です。
業者に点検を依頼することも可能ですが、一般的には外壁に塗膜の劣化症状が見られる場合、屋根も同程度かそれ以上の劣化があるとみて間違いありません。
塗り替えは外壁塗装を行うタイミングで、同時施工するのがよいでしょう。
■屋根、最大の天敵は「熱」
夏場の屋根の表面温度はご存知でしょうか。
屋根に使われている建材やカラーによって若干異なりますが、なんと70度以上の高温になることもあります。
その熱は屋根から室内へと伝わり、室内温度を上昇させ、ただでさえ暑い夏に拍車をかけ、エアコンの回転率を上げてしまう結果になるでしょう。
これでは電気代もかさんでしまい、とてもエコな生活とはいえません。
加えてそんな高温の熱により、屋根の建材も劣化してしまいます。
屋根には屋根に適した塗料が存在します。
「断熱塗料」や「遮熱塗料」はその代表。屋根建材の劣化を防止し、室内空間を快適にする機能を持った塗料なのです。
■機能性塗料で住まいを守る
※塗料の耐用年数については、施工箇所や立地環境によって左右されます。
※グレードの高いものほど高品質ですが、価格も高くなります。
○遮熱塗料【期待耐用年数：15～20年 グレード：★★★★★】
・太陽光による熱を反射させ、室内に通さない塗料
・涼しい室内環境を維持でき、節電に期待ができる
・熱による外壁材、屋根材の劣化を防ぐ
・ヒートアイランド現象の抑制に貢献できる
・施工時に補助金の給付ができる場合がある（※各自治体に要相談）
・高価格かつ、カラーによって遮熱効果に違いがでる
・塗膜が汚れると遮熱効果が鈍くなる
・遮熱機能ゆえ、冬場は寒くなりがち（寒い地域に適していない）
○断熱塗料【期待耐用年数：15～20年 グレード：★★★★★】
・熱の伝わりを抑制し、室内の熱を外へ逃がさない塗料
・「夏は涼しく、冬は暖かい」空間を構築
・遮音、防音に優れる
・高価格かつ、カラーによって断熱効果に違いがでる
・機能が高いゆえ、扱いに塗装職人の技量が問われる
○その他機能性塗料
【低汚染型塗料】
・塗布した箇所が汚れにくくなり、汚れが付着しても雨で洗い流す塗料
・廃棄ガスなどの親油性の汚れを塗料の親水性効果ではじき、雨で洗い流す仕組み
【結露防止塗料】
・塗料の吸水性と塗膜内での熱反射を利用し、効率よく水分を蒸発させて結露を防止
・防カビ、防藻に期待できる
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